子どものときと何が違うのか―命の舵取り―

子どものときは昨日のことも先週のことも去年のことも割りと鮮明に覚えていた。
しかしながら、最近は重要なこと意外は大抵忘れる。
 
次々と蓄積される時間を実感できるのは子どものときで、
今は時間の波頭にいるに過ぎない。
  
子どものときは生きるための舵取りをそれほど行う必要がなかった。
しかし今は次の瞬間の選択を常に自分で行わなければならない。
 
昔は学校の先生の言うとおりにやっていればよかった。
今は学校の先生の言うことに批判をしなければならなくなった。
 
人生全体を考える時間というよりは常に1秒先に集中していなければならない。
いや、世の中が1秒先に集中するように我々を仕向けている。
 
もっときちんと長い眼で命の舵取りをしていくことはできないのだろうか。
 
そういえば、子どものときはもっと集中力があった気がする。
今は諸行無常の精神で、考え方が炎の揺らめきのように変わる。