身の程を知れ

私はいったい何者であるか。
 
息をしている。
この地球の酸素と、この適度な気圧がなければ存在できない。
 
服を着ている。
寒暖の調節だけでなく、人間の尊厳も含まれる。
 
一通りそろった家具や電気製品。
自分の力だけではない。
 
孤独。
部屋は私の心のよりどころであるが、部屋に居ると孤独だ。
 
年齢。
人生の3分の1ぐらいは過ぎた。
 
過去、現在、未来。
それらを感じられるこの心は何だ。
 
現実。
朝起きて、仕事と勉強をして、夜寝る。これが本当に現実なのか。
 
現実。
社会適合者とは、相手の欲するところをよく理解し、己の欲するところを成す者。
 
現実。
考えながら行動しなければならない。
 
現実。
自ずから、目標を設定し、計画を立て、それに基づいて実行をする者が優秀とされる。
 
現実。
1日6−8時間は眠らなければならない。
 
現実。
1日に2−4度は食事をしなければならない。
 
現実。
時間は戻らない。
 
現実。
他者との関係性によらなければ、己は見えてこない。
 
現実。
己の存在を肯定するものも否定するものもない。
 
今の自分は、生きることが当たり前になっている。
死と隣り合わせであることを実感していない。
死がそばにないと、生きる力がわいてこないのか。
 
今は肉体的に生きることは満たされている。
逆に精神的に生きることが死に瀕している。
 
私の命。
肉体的な命と、自我。
 
私の今の自我は、この社会に否定的だ。
 
とりあえず、どこまで信じたらよいか。
 
今はただ、悟りを開くのみ。