深さの違い

選択式の試験と記述式の試験のどちらが難しいか? 
いや、説明から単語を導く問題と、単語から説明を導く問題のどちらが難しいか?
当然、後者だろう。
 
しかし日本では、後者は採点も難しいので、しばしば、前者が出題されやすくなかったか?逆に、「自分自身を説明してください」といわれたときに要求される能力は後者だろう。
 
後者(暗記すればよいものは除外)が難しい理由は、文脈の構成を作る能力、多くの情報量、論理性が求められるからである。
 
外国の人と比べて、日本人のアピール能力の低さはこういうところにも原因があるのではないか?

 
もう一つ、絶対評価相対評価のどちらが厳しいか?
絶対評価よりも相対評価のほうが厳しいと思う人は、おそらく小学校と中学校との比較で考えていないだろうか?
実は小学校の絶対評価は「よさ」を加算して評価しているものであって、
「絶対的な基準」をクリアしているかどうかを評価するものではない。
だから本当の絶対評価相対評価よりもずっと厳しい。
 
現実の社会において「誰々よりはよくやった」というよりも「特定の基準を満たしている」というほうが重要度が高い場面が多くないか?前者はゲーム的な要素のある市場においてである。
 
相対評価は人との対峙、絶対評価は自分との対峙であるように思う。
 
「あの会社と同じか優れている」というよりも「我々はこのレベルに到達している」とアピールできる会社がどの程度あるかを見定めなければならない。